大型バイクに乗るメリット・デメリット

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大型バイクに乗るメリット・デメリットは何ですか?

私自身、原付バイク、125ccのスクーター、400ccのネイキッドなど、いろいろ乗りついてきましたが、それぞれ排気量の違いによって、バイクの特徴が変わります。その特徴はバイクの用途によってもメリット・デメリットが異なります。

今回は、大型バイクに乗るメリット・デメリットについて書いていきます。これから大型バイクの免許取得を検討している方や、大型バイクに興味のある方は、読んでいただき少しでも参考になれば幸いです。

この記事は、以下のような方向けの記事です。

  • 大型バイクに興味のある方
  • 大型バイクの免許取得を検討している方
  • 欲しい大型バイクがある方
  • バイクでロングツーリングをしたい方
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    大型バイクのメリット1:ロングツーリングが得意

    まずは、大型バイクのメリットから書いていきます。1つめは何といっても、ロングツーリングが得意である点です。もちろん大型バイクの中でもバイクの種類によって、より快適に長時間走っていても疲れにくいバイク等もありますが、大型バイクは排気量が大きくなれば、その分楽に長距離を走ることができます。

    高速道路での走行向き

    長距離走行に向いているといっても、高速道路のように信号機がなく、とにかく道なりに走り続けるような走行が適しています。例えば、400ccのバイクで100km/hで走った場合、5000回転になるようなバイクがあったとします。一方で1000ccのバイクで100km/h走行で2000回転で走れるバイクがあります。この場合、よりエンジンの回転数が低い1000ccのバイクの方が、バイク自体の振動が小さく、アクセルも400ccに比べて大きくひねる必要がないため、余裕があって楽に走れます。

    一般道などストップ&ゴーが多い道ではあまり恩恵がない

    一方で、一般道のような信号機が多くて、ストップ&ゴーを繰り返す道では、大型バイクの恩恵が少ないため、中型バイクや小型バイクの方が場合によっては扱いやすい事があります。一般道では重めのクラッチレバー操作や、繊細なアクセルワークが必要なる場合もあるので、一般道のみを長時間走るのは少ししんどいかもしれません。最近では、軽い力で扱えるクラッチもあるので、一概にクラッチが重いとは言えませんが、一般道では信号や合流も多いので、気を使いながら走る必要があります。

    私が思う一般道でのメリットとしては、大型バイクの方が車間をあけてくれる気がします。小型のバイクとかですと、横にぴったり車をつけられたり、前後の間隔が狭かったりするので、怖さでいうと大型の方が怖く感じません。

    大型バイクのメリット2:底から湧き上がるようなトルク感が味わえる

    2つめのメリットは、どのような速度域からでも湧き上がるようなトルク感が味わえることです。後ろから押されるような感覚といえるかもしれません。これも、大型バイクの特性によっては、トルク感の大小はありますが、それでも小型や中型バイクに比べると、十分にトルク感を感じることができると思います。

    トルクが強いことで、半クラッチにする機会も減ります。例えばR1250RSの場合、走り出しだけ半クラッチで繋げてあげると、3速で10~15km/hくらいの速度でノークラッチで平地をするすると進んでいきます。これは、乗るまでは知らなかったのですが、トルクが強いとエンストも起こりにくいですし、操縦が楽になります。

    大型バイクのメリット3:どんな速度域からでも鋭く加速できる

    3つめのメリットは、大型バイクはどんな速度域からでも鋭く加速ができることです。高速道路の料金所を抜けた後や、一般車線から追い越し車線に入って追い抜く場合や、少し加速が必要な場合に、もたつくことなく比較的どのような速度域からでも加速ができるのがメリットです。

    ただし、鋭い加速で速度が伸びやすいという事は、周囲の状況把握と瞬間での判断が必要になります。バイクの運転中はこれを常に処理しながら走っているという事なので、神経や気を使う乗り物であることは間違いありません。

    大型バイクのメリット4:総じて機能満載なバイクが多く、安全面や快適性も高い

    4つめのメリットは、総じて機能満載なバイクが多く、安全面や快適性も高いバイクが多いという点です。もちろん、バイクによってあったりなかったりする機能もありますが、標準装備されていたり、オプションで選ぶことで追加できる機能もあります。よくある機能をいくつかあげてみたいと思います。

    ABS

    まず、ABSです。ABSとはアンチロックブレーキシステムのことです。ブレーキを強くかけた時にタイヤがロックすることを防いで、安全に停止ができるようにサポートするシステムです。日本国内では、2018年10月1日以降に発売される新車から、搭載が義務化されたようです。

    ABSがあることで、急ブレーキ時にタイヤがロックして転倒する可能性が少なくなります。また、雨天時でも短い距離で停車できるようになったり、疲労などで多少ブレーキワークが雑になっても、事故の発生リスクを抑えることができる、今ではかなり重要なシステムになっています。

    ABS搭載車、非搭載車に関係なく、バイクのブレーキワークは急な操作を控えて確実に操作する必要がありますが、万一の場合に備えて、ABS搭載車であれば、とっさの操作の場合でも安心です。

    TCS

    次にTCSです。TCSはトラクションコントロールをさします。トラクションとは、バイクのタイヤが地面に設定していますが、タイヤが回転して地面をけり出す力になります。この力をコントロールするのが、TCSになります。とくに大型バイクの場合、けり出す力がとても大きくなります。急に大きな力がかかることで、タイヤが意図せずスピンして地面をとらえられなくなることで転倒など、大事故につながるリスクが高くなるのです。

    TCSはこのような意図しないホイールスピンを、適切な出力に抑えることで防いでくれるシステムです。もちろん意図的にスピンさせたい場合もあるので、そのような場合はTCSの介入を弱くしたり、OFFにすることもできます。もちろん、一般走行の場合はONのままで良い機能です。

    グリップヒーター

    続いてグリップヒーターです。グリップヒーターはバイクのハンドル部分、グリップ自体を電気によって発熱し、温めるものです。真冬のツーリング時や、雨が降って寒い時やバイクグローブを乾かしたい時などは必需品といっても良いくらいの装備です。

    最近では大型バイクのみならず、中型バイクでも標準装備だったりオプションで付けられたりできるバイクも増えて来ました。車種に限定されない汎用品のグリップヒーターを後付けする方法もありますが、短距離の街乗りに限らず、通勤とかロングツーリング、冬でもバイクで走る予定のある方は、最初からつけて置いた方が面倒にならないですし、後付けに比べてハンドル周りがすっきりします。

    USB電源

    続いてUSB電源です。USB電源はスマホやカメラなど、USBから電源を確保するためのものになります。バイクツーリングにおいて、スマホのナビを使ったり、音楽やライン通話でコミュニケーションをとったりすることが一般的になり、USB電源ポートも標準装備されるバイクも増えて来ました。

    モデル専用に限らず、汎用的なUSB電源でも比較的簡単に設置ができますので、中型以上のバイクにUSB電源を装備しているバイクは多いと思います。

    クルーズコントロール

    最後にクルーズコントロールです。最近はバイクでも車と同じようにクルーズコントロールが装備されたバイクが増えて来ました。クルーズコントロールはアクセルをひねらなくても、設定した速度で走り続けてくれる機能です。自動車の場合、前の車との間隔も検知して、車間が詰まったり前の車の速度が低下すると、自車の速度も落としてくれるACC(アダプティブクルーズコントロール)装備車が一般的ですが、バイクの場合、ACCを装備したバイクは、一部の高級バイクにとどまっています。

    現在増えだしたのがクルーズコントロールです。これは前の車の速度が低下したり、車間が詰まったりしても検知せず、一定の速度で走り続けようとします。クルーズコントロールがONの場合、ブレーキやシフト操作などによってOFFになります。高速道路では、前方の車がほとんどいなくてひたすら走り続けられる場合や、右手を少し休ませたい場合などは有効ですが、頻繁にアクセルやブレーキ操作が必要な状況下では、ACCでない場合、あまり使う機会が少ないかもしれません。

    大型バイクのメリット5:タンデムツーリングも余裕があって楽

    5つめのメリットは、タンデムツーリングも余裕があって楽であることです。中型バイクに比べてトルクが太く、高速域までも早く引き上げやすい大型バイクはタンデム走行でも、常に余裕がある状態なので、比較的楽に乗りこなすことができます。

    注意点としては、バイク自体に重量があるうえにさらに荷重が増えるので、低速時やターン、停車時などは特に注意をして扱う必要がありますが、高速域でもエンジン回転数が低めに抑えられるので、パッセンジャー的にも振動疲れが少なく、より快適にツーリングが楽しめるメリットがあります。

    大型バイクのデメリット1:比較的重量が重くなる

    ここまで、大型バイクのメリットについて書いてきました。ここからは大型バイクのデメリットについて書いていきます。デメリットの1つめは、エンジンの排気量が大きくなることから、バイクの剛性を高めたり、充実した電子制御システムなどが増えるので、その分バイクの重量が重くなる傾向にあります。また、アドベンチャーバイクの場合、燃料タンクの容量が大きいモデルもあるので、フルで燃料を入れた場合はかなり重くなります。

    速度が出ていれば、バイクの重さは気になりませんが、バイクが傾いた時や低速時、停車時といった不安定な場合では、重量のあるバイクは気を使うことが多いです。

    また、一部のスーパースポーツバイクのように、材質だったり不要なシステムや構造を見直すことで、中型バイクと同じような重量に抑えているモデルもありますが、このようなバイクは非常に高額なバイクになります。基本的にサーキット走行を主とするのでなければ、そこまで軽さにこだわる必要もないですが、乾燥重量で250kgを超えてくると、気を使う必要があります。

    大型バイクのデメリット2:バイクの取り回しが難しくなる

    デメリットの2つめは、バイクの取り回しが難しくなるということです。小型や中型バイクよりも車体重量が重くなり、筐体も大きくなるので、特に、下が砂利だったり、少しでも段差や傾斜があると、かなり取り回しに苦労することもあります。

    特に駐車をする場合は、バイクの前から突っ込んで停めることが多いですが、出発時のことも考えて、傾斜や下が舗装されていない場合は、駐車する前に、再出発する際に苦労しないかも考えて停車するようにしましょう。緩やかな下り坂であっても、大型バイクを押しながら登る事はとても難しいので、停める時に少しだけ考えてから停車します。

    大型バイクのデメリット3:平均して燃費が悪くなる

    デメリットの3つめは、平均して燃費が悪くなる点です。平均してと書いたのは、排気量が大きくなるので、消費する燃料も多くなることが多いのですが、一部のバイクは、リッター越えであっても中型バイクと変わらないくらいの燃費効率を発揮するモデルもあります。例えばR1250RSでは、レインモードで高速走行した場合、24~26km/lくらいまで燃費が伸びます。昔乗っていたCB400SFでは、17~20km/lでしたので、最近のバイクは燃費効率がとても良くなっています。

    パワーが大きくスピード重視のバイクの場合、燃費はかなり悪くなってしまいます。ただ、燃費効率だけを気にしてバイクを選ぶのもつまらないものです。バイクはどちらかというと嗜好性の高い乗り物ですので、大型バイクに乗るのであれば、多少燃費が悪くても、好きなバイクを乗りたいものですし、それでよいと思います。

    大型バイクのデメリット4:ガソリン代が高くなりがち

    デメリットの4つめは、ガソリン代が高くなりがちという点です。パワーの大きいバイクの場合、特に海外メーカーの場合は、ガソリンがハイオク指定です。ハイオク指定のバイクにレギュラーガソリンを入れるとエンジン不良になる可能性もあるので、ハイオク指定であれば、バイクのためにもハイオクを入れる必要があります。

    レギュラーガソリンに比べるとハイオクは10円以上高くなりますので、継続して乗るとなると、ガソリン代が高くなります。さらに燃費効率によって何回も給油をする必要があるので、その分お金が多くかかります。

    大型バイクのデメリット5:消耗品やメンテナンス代が高くなる

    デメリットの5つめは、バイクの消耗品やメンテナンス代が高くなる傾向にあります。大型バイクの場合、エンジンも大きくなるので、高価なエンジンオイルがそれなりの量必要となります。また、タイヤについてもタイヤ幅が大きくなったりするので、タイヤ自体も高くなる場合があります。

    海外メーカーのバイクの場合、ディーラーに行ってパソコンに接続して検査をしたりするので、その分点検費用なども値上がりします。大型バイクのメーカーや車種によっても変わってくるので、何に乗るかでかなり異ってくる部分だと思います。

    大型バイクのデメリット6:バイクが高額になるので盗難対策が重要

    デメリットの6つめは、バイクが高額になるのでそれなりに盗難対策が重要になります。コロナでバイク人気の高まりと、電子部品の不足が影響して、バイクの流通が減っており、中古バイクの値段が高騰しています。ということはバイクを盗んで売りさばこうという輩も多いのです。

    バイクコンテナを借りて停めている場合、コンテナの扉の施錠で安心せずに、ハンドルロックはもちろん、二重三重のロックで短時間で簡単に解錠できないようにしておくことが大事です。さらに青空駐車の場合は、バイクカバーはもちろん、万一の場合に備えて、盗難保険なども検討するようにしておくと安心です。

    バイクの盗難対策については、こちらにもまとめています。

    メリット・デメリットはあるが、乗ったら楽しいのが大型バイクの醍醐味

    以上、今回は、大型バイクに乗るメリット・デメリットについて書いてきました。

    大型バイクのメリット

  • ロングツーリングが得意
  • 底から湧き上がるようなトルク感が味わえる
  • どんな速度域からでも鋭く加速できる
  • 総じて機能満載なバイクが多く、安全面や快適性も高い
  • タンデムツーリングも余裕があって楽
  • 大型バイクのデメリット

    • 比較的重量が重くなる
    • バイクの取り回しが難しくなる
    • 平均して燃費が悪くなる
    • ガソリン代が高くなりがち
    • 消耗品やメンテナンス代が高くなる
    • バイクが高額になるので盗難対策が重要

    メリットもあればデメリットもある大型バイクですが、乗りたいと思った時が乗り時です。カタログ等を見ながら、メリット・デメリットを考えて悩むこともありますが、気になった大型バイクがあれば、ディーラーに行って試乗してみましょう。実際に乗るといろいろなことがわかるので、その時点で楽しいバイクだと思えたのであれば、相棒にしても損はしないと考えています。

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