バイクで走行中、シートバッグが前方へずれてしまう経験はありませんか?
シートバッグとは、バイクのタンデムシート部分に固定し、荷物を収納できるタイプのバッグです。シートバッグの最大のメリットは、スーパースポーツバイクやツアラーバイクのスタイルを損なうことなく、荷物を積載できる点にあります。
もちろん、あまりに大きすぎたり重たい荷物は収納が難しい場合もありますが、日帰りから1~2泊程度のツーリングなら、工夫次第で十分収納可能です。バイクに荷物を積載する方法については、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
しかし、シートバッグを使用していると、走行中にバッグが前へずれ、腰に当たってしまうことがあります。これはライディングの快適性を損ねるだけでなく、荷物の安定性にも影響を与えるため、安全面でも対策が必要です。
本記事では、シートバッグの前ずれを防ぐための効果的な固定方法について詳しく解説します。取り付け例として、BMW R1250RSを用いて説明しますが、基本的な考え方は他のバイクにも応用可能です。
この記事は、以下のような方向けの記事です。
シートバッグの前方へのずれがツーリングの快適性を損なう理由
シートバッグを使用していると、走行中に少しずつ前方へずれてしまうことがあります。これは、多くのライダーが一度は経験したことがある問題ではないでしょうか?私自身、シートバッグを初めて使うまでは、このような現象が起こるとは思いもしませんでした。
読者の中にも、「シートバッグがバイクで走行中に前へずれることなんてあるの?」と疑問に思う方がいるかもしれません。しかし、実際にはカーブやブレーキング、路面の段差による振動などによって、バッグは少しずつ前方へ移動していきます。そして気がついたときには、腰とシートバッグが密着し、まるで腰でバッグを押さえているような状態になってしまうのです。
この状態は、私にとって非常に不快です。なぜなら、私は走行シーンに応じて座る位置を微調整することが多いからです。高速道路、一般道、ワインディングロードと、状況に応じてポジションを変えることで、長距離のライディングでも快適さを保つことができます。
しかし、シートバッグが前にずれてくると、お尻をずらすスペースがなくなり、常に同じ姿勢を強いられることになります。その結果、疲労が溜まりやすくなり、ツーリングへの集中力も削がれてしまうのです。
バイクからシートバッグが落ちるのではないかという恐怖感
また、シートバッグが前にずれるということは、少なからずシートバッグの固定が緩くなっているということです。特に高速道路走行時に、万一シートバッグが落下したらと思うと、そればかりが気になって、ツーリングに集中できません。
意外にも、休憩できる場所でバイクを停車して、シートバッグの固定ベルトのゆるみを確認すると、強くバッグをシートに押し付けて、ほんの少し固定ベルトを締め上げることができる程度で、緩みすぎているわけでもなかったりします。それでもしばらく走っていると、また前にずれてきてしまう。これの繰り返しです。
今回、いろいろ固定ベルトの種類を変えたり、バイクのベルト固定位置を変えたりを繰り返して、シートバッグが前にずれる理由と、前ずれを防ぐ固定方法の特徴について突き止めることができました。
前ずれの原因:タンデムシートが水平より前側に傾斜している
もともと、多くのバイクのタンデムシートは、水平ではなく、前方に傾いている車種がほとんどだと思います。特にスーパースポーツやネイキッド、ツアラー系のバイクですと、ほとんどが前傾になっている気がします。アメリカンやアドベンチャー系のバイクは一部が少し前傾していたりするかもしれません。
シート自体が前傾している部分にバッグを設置しますので、段差やブレーキ時には必然的に前にずれやすいのです。
前ずれの原因:固定ベルトの4隅のうち後ろ2か所の固定が機能していない
ここからは、実際のシートバッグの固定方法について進めます。私が使っているタナックスのミニフィールドシートバッグを例に書いていきます。
タナックスのミニフィールドシートバッグは、日帰りから1泊程度や、コーヒーツーリング用の荷物を積むのにはこれ1つあればちょうど良いサイズ感です。ちなみに3種類バッグのタイプがあるので、使い方に応じて容積の大きいものを選ぶのもありです。このシートバッグをバイクに固定するために、固定ベルトが必要になります。
タンデムシートを取り外して固定するタイプのシステムベルトを使う
シートバッグを固定するためのシステムベルトというものがあります。これはタンデムシートにベルトを挟み込んで固定するので、バイクにキャリヤ固定用のステーやフックが一つもない場合はこれを使うしかありません。タナックスのシートバッグ固定用にも、Kシステムベルトがあります。
シートバッグのサイズや種類によっていくつか選択できます。ミニフィールドシートバッグには、付属品としてKシステムベルトが1つ付属しており、別に追加で購入する必要はありません。Kシステムベルトのメリットは、タンデムシートに挟み込んでシートバッグを固定できるので、あまり取付位置はこだわらずに、とにかくシートバッグを比較的簡単に固定したい場合に向いています。
しかし、タンデムシートの形状によっては、走行中にタンデムシート下から延びるKベルトが引っ張り荷重とは逆の方向に力がかかることで、固定ベルトに余裕が生じて、その結果緩みが発生しやすいのです。
また、後ろの2本がタンデムシート前方から後ろ方向に引っ張られる力に対しては固定できていますが、タンデムシートは前に傾いていることが多く、前方向に力がかかるので、その場合、後ろの2本の固定が働かなくなることで、前にずれる力が働いて、kベルトがたわみ、緩んできてしまいます。これがシートバッグの前ずれの原因です。
Kベルトのかわりに1か所ずつ独立して固定できるオプションベルトを使う
もう1つの方法が、システムベルトのようなタンデムシートにひっかけるタイプではなくて、バイクのキャリアステーなどに固定ベルトをひっかける方法です。この場合、4方向からシートバッグをテンションをかけて引っ張るので、シートバッグの位置がずれず、確実に締めることができると思っていました。
タナックスのミニフィールドシートバッグに標準で付属しているものがKシステムベルトですが、私の場合どうやっても前にずれてきてしまうので、試しにこのオプションベルトも購入して固定してみました。結論、オプションベルトであっても、バイクの固定する箇所を考えて固定しないと、やはりずれてしまいます。
シートバッグの前が後方から引っ張られるようなベルトの組み方にすると前ずれしない
いろいろオプションベルトの位置を変えたりしてテストしたところ、長距離をどんなに走っても、シートバッグが前ずれしない方法がわかりました。
シートバッグの前側が、バイクの後ろ側から常に引っ張られているような形で固定すると、どんなに走行中の振動があったとしても、バッグが後方から引っ張られているため、前にずれてきません。

固定する場所はしっかりした場所であればどこでもよいですが、こんな形で、シートバッグの前方の固定を、後ろ側から引っ張るように張ります。
全然大それたことではないですが、シートバッグが前ずれして気持ちが悪かったのが、ツーリングの始まりから終わりまでシートバッグがずれてこない快適さ・安心感がうまれて、とてもうれしく、ツーリング中はライディングに思う存分集中できます。

後ろ側は、あまりこだわらなくても固定できる場所があれば、どこでも大丈夫です。
シートバッグは固定の仕方が定まれば前ずれせず超快適にツーリングできる
今回は、シートバッグが前にずれる悩みのある方向けに、前にずれない方法について書いてきました。
それぞれ乗っているバイクの種類がことなるので、一概にこれが最適というのはないと思います。もちろんKシステムベルトで問題ないケースもあると思います。
もし、いろいろ固定方式を試して、安定しないからシートバッグは使えないってなる前に、固定方法を変えてみたりすることで、うまくいく場合もありますので、困った時には参考になれば幸いです。